フランスパンは究極のシンプルパン!
パン作りをはじめて2ヶ月がたちました。
今のところ楽しく作ってますが、あまりにこだわりすぎると面倒くさくなっちゃうかも・・・ということで、最低限の原料と最低限の工程で作るミニマルパン製法を考えました。

今回チャレンジするフランスパン(バタール)はこれよりさらに原料が少なく砂糖(グラニュー糖)さえありません!
シンプルなぶん難しく奥が深いとされるフランスパン。果たして上手く作れるのか・・・それでは始めてみましょう!
フランスパン の基礎知識
バゲット、バタール、ブール、パン・ド・カンパーニュ、シャンピニオン、エピ、クーペなどに代表される、いわゆるフランスパンは基本的に材料は小麦粉・パン酵母・塩・水・モルトだけで作る。
Wikipediaより
Wikipediaにあるようにプランスパンの原料は非常にシンプル。バゲットやバタールは形や大きさによる違いで、原料による違いではないのだそう。バタールなんてバターが入ってるのだと思ってましたが・・・(笑)。
今回はそのバタールを作っていきます。
バタール とは長さ40cmほどのフランスパンのことを言いますが、オーブンが小さいため長さは25cmに・・・となると正式にはフィセルと呼ばれるのもに該当するかもですが、日本ではマイナーなため「バタールを作る!」と言っちゃいましょう!
果たして上手く(美味く)できるのでしょうか?
バタールのレシピ
バタールのレシピは以下の通り。
バタールのレシピ(小麦粉重量に対する%)
1−1.強力粉(ニップン強力小麦粉):120g(2/3)
1−2.薄力粉(日清フラワー薄力粉):80g(1/3)
2.水:144g(72%)
3.インスタントドライイースト:1.6g(0.8%)
4.塩:4.0g(2.0%)
材料はコレだけ。小麦粉を1つと考えると4種類しか使いません。
小麦粉は本場のフランスパンはグルテンが少ない準強力粉(または中力粉)が使われますが、スーパーではあまり見かけません(中力粉はたまにある)。そのためいつもの強力粉に薄力粉を1/3混ぜたレシピとしました。
水は小麦粉に対して72%と多め。水分多めにすることによって表面パリパリ中もっちりになるそうです。その代わりに生地の状態ではベタベタしてとても扱いにくくなりますね。
イーストは1次発酵で後述のオーバーナイト発酵をするので標準より少なめ。少なめですが長時間(8〜10時間)発酵させるので問題ありません。
塩は標準量ですがいつものレシピに比べると多め。いつもは有塩バターを加えるのと塩分控えめにするために1.0%ぐらいにしてあります。
バタールの工程
バタールを作る工程は以下の通りです。
バタールの工程
1.ボウルと木べらで小麦粉と水を混ぜて室温で30分放置する(オートリーズ)
2.インスタントドライイーストを入れて混ぜ、次に塩を入れてボウル内で均一になるまで手捏ねする
3.冷蔵庫で一晩1次発酵(オーバーナイト発酵)
4.翌朝に分割、ベンチタイム後に成型して2次発酵(40℃×30分)
5.クープを入れて焼成(230℃×23分)
1.ではオートリーズというフランスパン生地を作る時に用いられる方法をやってみました。
オートリーズとは、フランスパン生地を作るときのミキシング(こね)の工程の一部のことで、粉と水(必要ならモルトも)をざっと混ぜたあとに15分~30分程度生地を休ませることをこう呼びます。 オートリーズをとった後はイースト・塩を加えてミキシングの続きを行い必要なら油脂も加えて生地を完成させます。
ところで、オートリーズは英語で「autolyse」、意味は「自己融解する」です。
Atelier de Gamine より
2.ではオートリーズした生地にインスタントドライイーストを振りかけて混ぜ、塩を振りかけてボウル内で捏ねました。
3.では捏ねで使ったボウルに乾燥防止のラップをかぶせて冷蔵庫へ!
4.では2分割して、ベンチタイム後にパンの形にして2次発酵
5.ナイフがないので包丁クープを入れて、オーブンMAXの230℃で焼いて完成!
フランスパンは高温で一気に焼き上げるのキモだそうですが、果たして家庭用電気オーブンでどこまでできるかな。
計量・生地づくりと1次発酵
まずは計量した小麦粉と水だけ混ぜてオートリーズ。


オートリーズ前後ではまとまり具合が違うと言うか、ベチャベチャ具合が良くなり作業性が上がった感じです。
続いてドライイーストを入れて混ぜ、塩を入れて手で捏ねます。


今回も捏ね作業はボウルの中だけで行いました。オートリーズでまとまりが出てきたとは言え、水分量が多いのでいつもよりは捏ねるのに苦労します。コネ台の上では扱いにかなり苦労すると思います。
しかしもともとフランスパンは捏ねすぎないほうが良いそうな。フランスパンは大小さまざまな気泡があったほうが良いとされますが、よく捏ねると小さな気泡だらけになるんだそう。
捏ね上がったら(生地が均一になったら)ラップをして冷蔵庫で一晩1次発酵(オーバーナイト発酵)。おやすみなさい♪

分割・成型と2次発酵
翌朝冷蔵庫から出してみると・・・いつものように3〜4倍に膨らんでいます。イーストくんいつもありがとう!

生地を取り出すときはボウルとの接触面あたりに打粉(強力粉)を振って、スクレッパー(カード)で打粉を押し込むようにするとキレイに取り出せます。作業台(板)にも打粉を忘れずに

スクレッパーで生地を取り出したらスクレッパーで2分割して、濡れふきんしてベンチタイム(室温×20分)。

それにしても便利だねスクレッパー!パン作りには必須だぜスクレッパー!
ベンチタイムを終えたら生地を四角く薄く広げ(めん棒がないのでテキトーに)、上下から折りたたんで中央で合わせて押してくっつけます。

さらに上下から折りたたんで合わせ目をつまんでくっつけて(綴じて)、細長い筒状にします。このとき生地表面が張るような感じ(引張り気味にしながらつまむ)にします。
最後に軽い力でコロコロ転がして適度な長さにします。

フランスパンの生地は柔らかいため、成型したあとそのまま置いておくと流れてしまい高さがでません。そのため成型のあとは、生地の両端にクッキングシートの箱と芯を置いて流れ止めにして2次発酵します。

2次発酵は乾燥しないように濡れ布巾を掛けてオーブンの低温モードで。それにしても発酵前からすでにギリの大きさです。次からはもう少し小さくしたほうが良さそう。

仕上げと焼成
2次発酵が終わったら、オーブンをプレヒートしてる間に最終仕上げ。
バタールの特長であるクープという切れ込みを包丁で入れますが、生地がやわやわでこれがとても難しい・・・できるだけ押し込まずに刃のキレだけで切ろうとするのですが、力加減がとても微妙です。
やはりクープナイフ必要かなぁ。

最後に飾りの強力粉を粉ふるいでまぶして、霧吹きで水分を与えてから230℃のオーブンへ。温度が下がらないようとにかく手早さが重要!
手早く手早く!




いざ実食!
焼成が完了したらすぐに網やケーキクーラーの上に乗せて粗熱を取ります。皿ではなく網なのは、焼成時の熱と水蒸気を上手く逃がすためです。

焼いてる途中では窯伸びも見られいい感じでしたが、最後に上だけすこし焦げてしまいました。焼成時間は1〜2分短かくても良かったかもしれません。いやそれより最終段階になったらオーブンから目を離してはダメですね。
またクープが上手く割れてくれませんでした。切れこみ深さの問題なのか、生地の問題なのか、温度の問題なのか・・・今後の研究課題ですね。
それでも狙い通りの大きな気泡もあり満足です!強力粉メインということで柔らかめ食感の日本的なバタールとなりましたが、コレはコレで美味しいですね♪


まとめ
小麦粉も違うし正式なフランスパンではないかもですが・・・それでも美味しくできちゃうのが手作りパンのステキなところ。クープが割れなかったし成型にも課題があってなかなか難しいパンですが、チャレンジしがいがあると言うことで。
今朝は初めてフランスパン(バタール?)を焼いてみた🥖
シンプルな生地のパンなのでシンプルにオリーブオイルで食べる♪
1、2分焼きすぎたしクープも上手く割れなかったけど・・・ウマけりゃ全てよし😋#テスコムキッチン #手作りパン #おうちカフェ pic.twitter.com/v3bnDXz4QI
— ken2@無職2.2 (@nokotoblog) August 18, 2020
次は準強力粉や中力粉で試してみたいですね〜!
追記:後日リベンジ!よりそれっぽいのができた!
