先日起こった平成30年北海道胆振東部地震では、震源近くだけでなく北海道全域で大停電(ブラックアウト)が発生!ココ旭川は幸いにも地震による建物被害はなかったものの、我が家も24時間以上の停電となりました。
しかし先日購入した ポータブル電源 が、スマホを充電したりLED照明を照らしたりと大変活躍してくれて助かりました。
地震直後から街中のお店でバッテリーが売り切れたり、スマートフォンの充電サービスには長蛇の列が出来たそうなので、災害対策としてバッテリー購入を考えてる方は多いと思いますが、その際に気を付けたいことをまとめてみました。
モバイルバッテリーとポータブル電源の違い
バッテリー・予備電源にはモバイルバッテリーとポータブル電源の2種類の呼び方のものがあります。
モバイルバッテリーはその名の通り持ち運びしやすい大きさ・重さのもので、容量は26800mAh(約100Wh)以下、USB充電・USB出力のものが多いです。
ポータブル電源はモバイルバッテリーより大型になるので気軽にモバイルは出来ませんが、容量は26800mAh(約100Wh)以上で、ACアダプタから充電してUSBだけでなくAC出力もあるものが多いです。
実は両者の使い分けに明確な定義はないのですが、容量の26800mAh(約100Wh)というのが飛行機の持ち込み制限の区切りとなるため、この容量で分かれることが多いようです。
モバイルバッテリーは平常時でも使える場面が多いものの、1日を超える停電にはやや不安。一方超大容量ポータブル電源は停電時にとても安心ですが、高価格でかさばるためキャンプやアウトドア、車中泊の趣味がない限り持て余してしまうかもしれません。
ただ容量の小さいモバイルバッテリーでも、ソーラーパネルやカーチャージャーと一緒に使うことによって有効的に使うことが出来ます(記事後半に記載)。
先日購入したポータブル電源が大活躍
↓先日車中泊用にこのポータブル電源を購入しました。
(購入した製品は廃番になったようなので、同社同等品をリンクしておきます)
モバイルバッテリーとポータブル電源の中間な感じですね。この製品はAC電源が使えるのでポータブル電源と呼ばせて頂きます。
スマホの電池容量を3,000mAhとしたとき、このポータブル電源なら8回以上のフル充電が可能。そして5WのLED電球も余裕で照らします。
またこのポータブル電源の特徴は、小さな家電に限るもののコンセント(AC電源)が使えるところ。
我が家のネット環境はWiMAX2+のホームルータ(回線工事不要)なので、このポータブル電源にルータのコンセント刺すだけで停電中でも家のWifi環境が整います。電気が復旧するまではこのポータブル電源でabemaAV・youtube・日テレNEWS24のライブ配を見て情報を得ていました。
左がWiMAX2+のホームルータ 右がポータブル電源 普通にノートPCも使えました
もちろん基地局が被災するなどして通信障害が起きるとこれも使えません。実際道内ではWIMAX2+の通信障害があったようで、旭川でも地震当日午前中に繋がり難い時間帯がありました。
そのあいだdocomo回線は生きていたのでスマホで情報収集をしていました。因みに3大キャリアではなくIIJmioという格安SIMサービス(docomo回線のSIMフリー)なのですが、SIMフリーでも電波は全然問題ありませんでした。
でも緊急地震速報が鳴る設定にしてる筈なのに鳴らなかったんだよな・・・なんでだろ?
なおこのポータブル電源、100Wh以下・重量1.2kgなのでギリギリモバイル出来るレベルかな〜と思います。小さなカバンには入りませんが、ノートPCと一緒にリュックに背負えばノマド生活もできそうですね。
オススメのバッテリー容量と容量以外の注意点
ところでバッテリーは容量とともに確認したいのが充電スピード。私の持っている2つのバッテリーのスペックは下記のとおりです

種類 | モバイルバッテリー | ポータブル電源 |
バッテリー容量 | 16,800mAh | 26,800mAh |
満充電までの時間 | 8~9時間 | 3~3.5時間 |
充電方法 | microUSB | ACアダプタ |
ご覧のようにバッテリー容量の大きなポータブル電源の方が、およそ1/3も早く急速充電でちゃいます!ACアダプタからはmicroUSBより大きな電流を流せるからです。
充電スピードが上がると、充電し忘れた時や出先のコンセントを借りるときでも、短時間でより多くの充電が出来るのでありがたいですね。ただしACアダプタは多少邪魔でもあります。
最近の一般的なスマホのバッテリー容量は3,000mAh前後です。スマホで情報を集めようとするとバッテリー消費が激しいので、先程のモバイルバッテリーで紹介した10,000mAh程度あれば、スマホを3回程度充電出来て容量的にも持ち運びにも便利でオススメ。
このバッテリーだとUSB Type-C(USB PD)からの充電により同容量の旧型より急速充電が可能です。従来品より価格は高いですが充電スピードは魅力的ですね♪
20,000mAh以上になると重さやサイズも大きくなるので、常用にはちょっと邪魔かもしれません。ただUSB Type-C(USB PD)からパソコンに給電出来る製品であれば、ノマドワーク用バッテリーとして普段でも使うことが出来ます。
下の商品は20,000mAhの大容量でありながら360gと軽量で、充電もUSB Type-Cで急速充電できるので充電スピードが早くてオススメ。
持ってると便利な急速充電の知識
今回の停電のニュースでビックリしたのが、スマホ充電場所での大行列!
順番が回ってきても充電時間は30分程度だそうで(場所による)、急速充電出来なければ並んでる間の分で相殺されるんじゃないかとも思ってしまいます。
通常のスマホ・バッテリーでもコンセントに繋ぐアダプタ(充電器)によって充電速度が変わってきます。100均などで売ってる0.5A・1A程度のアダプタではなかなか充電が進みませんが、2Aや2.4Aのアダプタでは計算上2倍超の速度で急速充電可能。これは普段でも使えるので1つ持っておいても良いかもしれませんよ。
ただしスマホ側・バッテリー側も対応している必要がありますが・・・。
セルフ充電出来ると更に安心
Twitterでフォローさせて頂いているヌーさんが、お持ちのソーラーチャージャーについて書いたブログ記事を読みました。
太陽光でスマホ充電できるソーラーチャージャーが、災害の影響で飛ぶように売れているそうです。
わが家で使っているものについて、そして現実的にいま買うことのできる製品について、ざっとまとめてみました。
購入をお考えの方、お急ぎください!https://t.co/WFsWeAtLeH @like_a_rhinoさんから
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) 2018年9月7日
ソーラーチャージャー(ソーラーパネル)を使ってエネループとiPhoneの充電をしてみたそうですが、かなりの充電が出来たそうです。
ヌーさんはスマホ充電行列を見て、災害の心労と疲労のなか並ぶことは避けたいと感じたらしいですが、私も全く同じ意見です。
これまで紹介したモバイルバッテリーも電気が無くなって充電できなければただの箱。電気を求めて彷徨わなければいけません。そんな時に自力で充電できれば・・・そのためにソーラーチャージャーがあれば良いかと思います。
私はソーラーチャージャーは持ってませんが、セルフ充電の手段としてポータブル電源に付属のカーチャージャーを使ってます。付属のカーチャージャーなら4時間位で満充電になるはず。
また最近の車では初めから付いているUSB端子を使ってもスマホやバッテリーを充電できますが、1A程度で充電が遅い可能性があるので、専用のカーチャージャーを用意したほうがより早く急速充電できる可能性があります。
ソーラーチャージャーは雨の日は使えないし、カーチャージャーもガソリンが必要ですが、自力充電する方法が全く無いよりは遥かに有効です。
災害対策予算の全部をバッテリーに費やすのではなく、バッテリー容量が小さくなってもソーラーチャージャーやカーチャージャーに予算を振り分けても良いかもしれませんね。
ただし本当に最後の最後には、手回しラジオを頑張って回します(笑)。
最後はLEDライト付き手回し充電ラジオが情報収集の命綱でした
まとめ
今回の北海道の地震で震源付近の地域では甚大な被害が出ました。
現在も救出・復旧作業が行われていますが、まだ終了の目処が立っていません。一方で震源から離れた地域では、停電はしたものの直接的な被害は少なかったです。
また地震前日に関西地方を襲った台風21号の被害でも、数日に渡って停電被害が出ている模様です。
個人個人で無理のない範囲で災害・停電への準備をして、まずは被災から3日くらいは自力で暮らせれば、復旧のリソースを本当に必要としている人のところに注ぐことが出来ます。その3日を少しでも不便でなくなるよう工夫しながら、そのためにバッテリーを上手く活用しながら、まずは出来ることから始めましょう!
災害対策(主に停電)にオススメなもの
・普段使いも考えるなら10,000mAh程度のモバイルバッテリー
・macbookなどUSB Type-C機器を持ってるなら20,000mAh以上のUSB Type-C対応のモバイルバッテリー
・USB-TypeC対応だと充電時間が短くなるのでオススメ
・大容量ポータブル電源は災害時は最強だけど普段使いしにくい
・容量が小さいバッテリーでもソーラーチャージャー・カーチャージャーを組み合わせれば長時間停電に対応可能
・複数の情報入手手段、複数の充電手段、複数の生活拠点