先日も東洋経済オンラインの移住記事がTwitterのトレンド入りしました。皆さんどんだけ移住が好きなんだ!?・・・かく言う私も人口1,400人の小さな村に引っ越してきたばかりの同年代なので、記事を読んで以下のようにコメントさせていただきました。
先月から人口1,400人のド田舎(北海道)に住んでるけど、近所付き合いなんて全然ないよ。嫌ならそういうところ選んで住めば良いだけ。それ含めて彼も松阪市で準備したり確認したんでしょう。
田舎は野菜など食料品がメッチャ高いので、冬も自給できるならイイなぁ。
— ken2@無職2.2 (@nokotoblog) January 12, 2020
近所付き合いがないのは本当です。住んでいるのは賃貸の集合住宅で、近隣住人とは顔を合わせたときに「こんにちわ〜!」ってあいさつする程度。かつて住んでいた埼玉県のマンションとほぼ一緒の関係性です。
今どきらしくSNSで情報発信してる地元の方のイベントに参加したりはしていますが、田舎のイメージでよくあるような煩わしい人間関係はありません。
じゃあ手放しでオススメできるか!?・・・といえばそうでもないので、1ヶ月ですが田舎に住んでみての感想をまとめました。
私たち夫婦の暮らし
私たち夫婦が人口1,400人の占冠村に引越してきたのは1ヶ月前。この村を選んだのは村内にあるトマムスキー場シーズン券の魅力に誘われたからで、村から100kmほど北にある旭川市から越してきました。

その占冠村は周囲を山に囲まれた人里離れた小さな村。しかしながら高速のインターチェンジは2つあるし、JRの特急停車駅も2つあります。イザとなれば新千歳空港にも1時間ほどで行けるので、なにげに日本各地や海外にも近い村なんですよ♪空港だけ見れば旭川より便利なくらいです!
ちなみに現在私たち夫婦はTwitterアカウントにある通りの無職です。定職は持たずにブログ収入・運用益・友人のビジネスの手伝いなどしながら、2人の少ない収入でほそぼそと暮らしています。2人暮らしは1人暮らしより1人あたりのコストが安く生活できて良いですね。なお旭川に住む前は埼玉県で会社勤めをしていました。
冬のあいだは毎日のようにトマムスキー場を滑っています。シーズン券で星野リゾートトマム内のお風呂もプールも入り放題(なんと今年の10月まで!)なので、家のお風呂はほとんど使ってません。リゾート生活のアウトソーシングってやつですね。本当にトマムのシーズン券は最高です!
スノーボードは今日も早めに上がって、屋内プールを半分泳ぎ・半分水中歩行で5往復。そのあとは大浴場でサウナと水風呂を3往復。
こらもうリフト券シーズンパスと言うより、冬4ヶ月限定のスポーツジムですな😄#星野リゾートトマム #トマム https://t.co/ZzeH7lsky9
— ken2@無職2.2 (@nokotoblog) December 4, 2019
毎日のようにトマムでスノーボード♪ 今シーズン雪が少ないのが残念!
占冠で田舎暮らしのマル
とバツ占冠村に1ヶ月住んでみての良いところ・残念なところをまとめてみました。あくまでもこの村・私の住環境で感じたことであり、当然ながら全部の田舎に当てはまるわけではありません。
・自然環境が良好で景色も星空もキレイ♪
・寒い日の朝はダイヤモンドダストが見られる♪
・ネット環境も良好♪(携帯電波は十分だしWiMAXも使える)
・コンビニ/スーパーでキャッシュレス精算ができる♪
・Amazonの商品がちゃんと届く♪
・お店が少ないぶんムダな出費がなくなる♪
・ガソリンの価格がそれほど高くない♪(高速のICが近いから?)
・面倒くさいご近所付き合いがない♪
・小さいながら村の図書館がある♪
・トマムでリゾート感が味わえる♪
・寒いので暖房費が高い!
・買い物できるところが少ない!(周辺に3軒のみ)
・生鮮食品の値段がとても高い!(旭川の1.5〜3倍)
・外食できるお店が少ない!
・通りに人気(ひとけ)がない!
・賃貸物件があまりない!
・診療所は村内にあるが病院までが遠い!
今はインターネットさえ繋がっていればテレワークもマネタイズもできちゃう世の中です。ネット銀行・ネット保険・ネット証券などのお陰で、金融機関のリアル窓口がない地域でも生きてくのに問題はありません。更にはキャッシュレス社会のお陰で現金もほぼ必要ないので、地域内にコンビニかゆうちょ銀行のATMが1つあれば十分です。
お店はありませんがお陰でムダなものを買わなくて済みますし、必要なものはAmazonで注文すれば問題なく届きます。届くまでの時間は掛かりますが、これは村だからというより北海道だからでしょう。
今のところ一番の問題点は生鮮食品が非常に高い上に選択肢が少ないところでしょうか。冬のせいでもあるのですが、村に引っ越してからは食事づくりにとても苦労しています。週に1回、車で1時間の富良野市へ買い出しに行くとともに、これまであまり使っていなかった冷凍食品・乾物・缶詰など工夫しながらご飯を作っています。
あとは病院が遠いところ。富良野市の大きな病院までは車で1時間くらいです。村内の診療所では風邪くらいの病気は対応できそうですが、高度医療機器による検査ができません。重症の時はドクターヘリが来てくれるでしょうが、「なんかおかしいぞ?」ってなときの検査が直ぐにはできないところが不安といえば不安。体が衰えてくるお年頃なので健康管理にはより気をつけねば!
トマムスキー場のゲレンデに降り立ったドクターヘリ
田舎へ移住するために必要なこと!
東洋経済オンラインの記事に出てくる40代の方もそうでしたが、田舎に移住したいのであれば前段階で地方都市に住むことをオススメしたいです。記事の方は同じ三重県の松阪市で準備をしながら手応えを感じていったそうですが、同様にして地方都市に住むことで自分が田舎暮らしに向いてるか?田舎で予定外に掛かるコストはないか?地域独特の気候・文化・風習などなどを確認する必要があります。
そもそもが東京などで不満だったり問題になってたことが地方都市で解決できちゃうことも多いかと思います。
生活コストを抑えるのが目的であれば、安い物件が豊富な地方都市のほうが選択肢は多いですし(田舎は物件が少なく流動性も低い)、食料も大型スーパーのある地方都市のほうが安い場合が多いでしょう。
また都市のほうが人が多いぶん多様なキャリアの人とつながることができますので、農業をやりたければ農業に詳しい人を紹介してもらうなど有利な場面も多いです。
私たち夫婦は田舎生活のために地方都市である旭川に移住したわけではないのですが、結果的に旭川で知り合った人からの情報が役に立ちました。
ただ前述の通りネット環境さえ整っていれば田舎であることの多くのデメリットは確実になくなっています。本当に田舎への移住を憧れているなら、できない理由を探してる時間があるなら、それより田舎暮らしに向けた情報を集めるなどして動く・・・そんな人であれば田舎暮らしもオススメできます♪
ミニマリスト志向である方であれば、シンプルな田舎暮らしは魅力的に感じる方も多いかと思います。逆にモノやサービスにどっぷり浸かってる人には、田舎はお金を使うところすらないので辛いと思います。
「お金を使わないぶん体力と時間を切り売りしてるだけ」って意見があるけど、そこ含め「自分で作って自分で消費する」に楽しみを見出せる暮らしってとても贅沢じゃないか。お金で得られる楽しみなんてすぐ飽きるしね
40代男性「生活費8000円」田舎暮らしで得た快感 https://t.co/74EyZR2Jmy
— ミニマリストしぶ (@minimalist_sibu) January 13, 2020
もちろんそれぞれの生き方ですので、どちらが良くてどちらが悪いと言ってるわけではありません。
まとめ
占冠での田舎暮らしについてまとめてみましたがいかがだったでしょう?
上記Twitterの記事でもネガティブな意見が多数見られました。おそらく都市や東京まで出るのにすごく時間が掛かるとか、地元の人間関係がとても窮屈といったイメージを持っていたり、子供のころそういうところに住んでいた経験をお持ちなのでしょう。
しかし田舎とひとくちに言ってもいろいろな田舎があります。都市のすぐ隣にある田舎もありますし、人間関係が窮屈でない田舎もあります。さらに(数は少ないかもですが)賃貸物件に住んじゃえば、ご近所付き合いは都市と全く変わりません。
私のTwitterにも「ご近所付き合い(めんどくさい人間関係)があるのが一般的ですよ」というコメントを下さる方がいましたが、一般的でないところを探せばいいだけです。
ただこれからの田舎は自治体自体の存続が危ぶまれるところもありますので、1箇所にフルコミットするのは危険かなとも思います。
記事にある40代の方も「100万円台の築約100年の平屋の古民家」に住んでるので、もしこの場所で生きていけなくなったら家を売るなりほっとくなりしても惜しくないでしょう。しかも彼の知恵と経験があれば少々の収入があればどこでも暮らすことができるでしょうし。
私たち夫婦も拠点として旭川に荷物を残してきていますし、常にローコスト暮らしを意識しています。
自分はどう生きたいのかという意識を持ちながら積極的かつ計画的に行動し、逆にどの場所でも(どうなっても)生きれるようなスペックを手にすることが、現代の田舎暮らしには必要なのかなって思います♪